肥後椿(ひごつばき)


「肥後椿」とは熊本が誇る伝統的な花です。
肥後つばきは熱心な愛好家も多く
何十、何百鉢も、見事な花を
丹精に育てている方も!


肥後つばき(2月23日)
肥後椿の一種(色々ある)。肥後椿とは、熊本の伝統的な花、これは鉢植えだが、単なる素人趣味の鉢で、愛好者の花にはかないません。
肥後椿(2月23日)
1本の木に赤と白、接ぎ木かな、これも、単なる素人が庭に植えた地植えです。肥後椿を愛する人々は何百鉢も丹精に育てています。
左が普通の「山椿」。肥後椿との違いがお解りですか。肥後椿は、特に花芯に特徴があり、豪華な花です。山椿にも、清楚で可憐な魅力があります。「花は何の花ツンツン椿・・・」と五木の子守歌に歌われているのは山椿でしょう。

 熊本は、昔から園芸の盛んな土地でした。
そんな風土の中に生まれた「肥後椿」は、200年以上の伝統が。
以前は門外不出の珍種として、育種改良がすすめられ、100品種以上にも。
第2次世界大戦で多くの品種が失われたが、最近になって新品種も次々と作り出され
以前に勝るとも劣らない多様な品種がそろっています。
 花の時期は1〜4月で、「一重平咲き梅芯」の格調高い名花です。
特に花芯(雄しべや雌しべ)が雄渾華麗な花で、
椿の王様と言える、世界に誇れる花!
 近年では、国内はもとより国外からの引き合いも多く
海外の愛好家も増加、肥後椿の美しさを魅せられて栽培し始めています。
 古くから盆栽の盛んな熊本では、椿の盆栽も独特な技法で発展し
今日でも、更に鑑賞に向くよう改良されつつあります。
 花の色には、白、桃、紅、絞り等があり、
花弁(花びら)は一重で平開、花弁数5〜10枚、雄芯(雄しべ)数100〜250本、
その数・長短・色・太さ等で、品種を見分けるのも特徴!
雄芯を賞美する花は世界でも稀かと!
最近では香りを有する品種も!


肥後つばき協会認定品種一覧表

 熊本市農林水産振興総室生産流通課内にある「肥後つばき協会事務局(Tel:096-328-2410)」より提供いただきました。以前、このページで紹介していた品種一覧表と入れ替えました。なお、*印は苗の生産が行われていない品種とのことです。

桃花系 都の春(みやこのはる)、桜狩(さくらがり)、桜司(さくらつかさ)、肥後初笑(ひごはつわらい)、肥後長寿楽(ひごちょうじゅらく)、長楽(おさらく)、朝顔(あさがお)、高砂(たかさご)、天香(てんこう)、暁香(あかつきのかおり)、笑顔(えがお)、御所桜(ごしょざくら)、桜小町(さくらこまち)、*笑翁(しょうおう)、薄化粧(うすげしょう)、御所鏡(ごしょかがみ)、暉陽(きよう)、大空(おおぞら)、天寿(てんじゅ)、*都長楽(みやこおさらく)、美少年(びしょうねん)、七五三(しちごさん)、一枝の月(かずえのつき)、秀麗(しゅうれい)、晴姿(はれすがた)、世戸笑顔(せとえがお)、瞳の姫(ひとみのひめ)、富貴(ふき)、信子の譜(のぶこのふ)、紅桜(べにざくら)、朧月(おぼろつき)
紅花系 緋の袴(ひのはかま)、肥後紅葉狩(ひごもみじがり)、日の丸(ひのまる)、肥後大関(肥後大関)、梅垣(うめがき)、旭の港(あさひのみなと)、紅梅(こうばい)、肥後日光(ひごにっこう)、紅長楽(べにおさらく)、*旭の舞(あさひのまい)、肥後羽衣(ひごはごろも)、肥後熊谷(ひごくまがい)、今熊谷(いまくまがい)、国の光(くにのひかり)、新司(しんつかさ)、司紅(つかさべに)、緋縅(ひおどし)、紅丹頂(べにたんちょう)、*位紐(いちゅう)、不知火(しらぬい)、籠釣瓶(かごつるべ)、朱月(しゅげつ)、匂紅(においべに)、新羽衣(しんはごろも)、緋の司(ひのつかさ)
白花系 肥後白鷹(ひごはくたか)、肥後白雪(ひごしらゆき)、広瀬白(ひろせはく)、満月(まんげつ)、白長楽(しろおさらく)、不二(ふじ)、舞鶴(まいづる)、*水晶白(すいしょうはく)、大田白(おおたはく)、白鶴(はっかく)、白楽天(はくらくてん)、富士の雪(ふじのゆき)、白扇(はくせん)、真鶴(まなづる)、*鳴滝(なるたき)、白鵬(はくほう)、五岳の雪(ごがくのゆき)
絞り(錦)花系 旭鶴(あさひづる)、日月星(じちげつせい)、新司錦(しんつかさにしき)、肥後京錦(ひごきょうにしき)、日本錦(やまとにしき)、丹頂(たんちょう)、大阿蘇(おおあそ)、御国の誉(おくにのほまれ)、昭和の光(しょうわのひかり)、七小町(ななこまち)、坪井の春(つぼいのはる)、峯の雪(みねのゆき)、錦司香(にしきしこう)、架橋(かけはし)、八橋(やつはし)、*嘲笑(ちょうしょう)、旭錦(あさひにしき)、東錦(あずまにしき)、春霞(はるがすみ)、万才楽(ばんさいらく)、*東雲(しののめ)、匂吹雪(においふぶき)、蜀紅錦(しょくこうにしき)、司錦(つかさにしき)、田原坂(たばるざか)、朱光の月(しゅこうのつき)、王冠(おうかん)、紅梅の図(こうばいのず)、三光錦(さんこうにしき)、瑞光錦(ずいこうにしき)、明星(みょうじょう)、宇宙の光(うちゅうのひかり)、初孫(はつまご)、夜桜(よざくら)、外輪山(がいりんざん)、旭光冠(きょっこうかん)、春の海(はるのうみ)、紅吹雪(べにふぶき)、異名同種 国華(こっか)と有明の月(ありあけのつき)、異名同種ー大観峯(だいかんぼう)と水前寺(すいぜんじ)、ー市房(いちふさ)、那古井の春(なこいのはる)、夕霧(ゆうぎり)、幸楽(こうらく)
幸楽 瑞光錦
撮影:2003/03/07

肥後つばき協会認定品種以外にも、今後も次々と新しい品種が生まれてくるでしょう。
花の時期には、熊本空港をはじめ、市内の至る所に展示されております。
あなたも「肥後椿」の魅力に取り付かれるかも知れません。
一度熊本を訪れて、鑑賞してみて下さい。

最終更新:2003/03/23


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