温泉の効能


 温泉には含まれている成分により種類もいろいろ、その効能も様々です。簡単に紹介しておきます。それぞれの温泉には、必ず含まれる成分と効能が書いてあります。温泉に行ったらそこの効能を見てみましょう。
 
種類 特徴泉質等 効能
単純温泉 泉温25度℃以上で、含有成分が規定量未満の温泉です。刺激が少なくて万人向きです。 疲労回復、神経痛、不眠症、動脈硬化、高血圧など
単純
二酸化炭素泉
溶け込んだ炭酸ガスが、細かい気泡になる「泡の湯」。低温ですが、血管を拡げ血圧を下げてくれます。 運動麻痺、筋・関節痛、打撲、高血圧、動脈硬化、切り傷、冷え性、更年期障害、不妊症など
炭酸水素塩泉 アルカリ性で、重炭酸土類泉と重曹泉の2種類があります。重曹泉は、肌をなめらかにする「美人の湯」といわれています。 筋・関節痛、打撲、切り傷、慢性皮膚病など
塩化物泉 なめると塩がします。肌についた塩分が放熱を防いでくれるので、保温効果が高く「熱の湯」とも呼ばれています。 筋・関節痛、打撲、ねんざ、冷え性、慢性婦人病、不妊症など
硫酸塩泉 ナトリウムを含む芒硝(ぼうしょう)泉、カルシウムを含む石膏(せっこう)泉、マグネシウムを含む正苦味(せいくみ)泉(日本では少ない)の3種類です。 石膏泉・・・リウマチ、打ち身、切り傷、やけどなど。芒硝泉・・・高血圧、動脈硬化、外傷など。正苦味泉・・・石膏泉、芒硝泉と同じ 
含鉄泉 炭酸鉄泉と緑ばん泉の2種類があります。酸化すると、透明から茶褐色に変色します。飲む場合は、酸化していないものを飲んでください。 保温効果がある。貧血、リウマチ、更年期障害、子宮発育不全、慢性湿疹など
硫黄泉 硫化水素の特有なにおいが特徴です。血管を拡張させる作用があります。喚気にはご注意を。乾燥肌や高齢者は入浴時間や、回数を少なくして、浴後は真水で洗い流してください。 高血圧、動脈硬化、慢性皮膚病、関節病など
酸性泉 肌にしみる刺激があります。高齢者や肌の弱い人は、入浴後は真水で洗い流してください。飲む場合は、水で薄めて飲んでください。 慢性皮膚病、慢性婦人病、糖尿病、水虫など
放射能泉 微量の放射能を含むラジウム泉、ラドン温泉とも呼ばれています。皮膚や呼吸器から吸収されますが、入浴後はすぐに排出されるので心配ないです。 高血圧、動脈硬化、神経痛、リウマチ、鎮静作用、痛風など。飲用すれば、尿結石、糖尿病、胃腸病に効く
 

 
 ところで、温泉法という法律によると、「温泉とは地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)で、<別表>に掲げる温度又は物質を有するものをいう」とのことです。
<別表>
1.温度(温泉源から採取されるときの温度とする)・・・摂氏25度以上
2.物質(以下に掲げるもののうち、いずれか1つ)
物質名 含有量(1kg中)
溶存物質(ガス性のものを除く) 総量1000mg以上
遊離炭酸(CO2 250mg以上
リチウムイオン(Li+ 1mg以上
ストロンチウムイオン(Sr2+ 10mg以上
バリウムイオン(Ba2+ 5mg以上
フエロ又はフエリイオン(Fe++,Fe3+ 10mg以上
第一マンガンイオン(Mn2+ 10mg以上
水素イオン(H+ 1mg以上
臭素イオン(Br- 5mg以上
沃素イオン(I- 1mg以上
ふつ素イオン(F- 2mg以上
ヒドロひ酸イオン(HAsO42- 1.3mg以上
メタ亜ひ酸イオン(HAsO2 1mg以上
総硫黄(S) 1mg以上
メタほう酸(HBO2 5mg以上
メタけい酸(H2SiO3 50mg以上
重炭酸そうだ(NaHCO3 340mg以上
ラドン(Rn) 20(100億分の1キユリー単位)以上
ラヂウム塩(Raとして) 1億分の1mg以上
25度以上で温泉(?)ちょっと驚きでした。体温や気温より低くても温泉なんですね。温泉の定義、意外と緩やかなんですね。また、温泉は湯に入って暖まるだけでなく、成分によっては飲用による効果も。しかし、飲用に適しない温泉もありますので、各温泉に掲示してある注意書きを読むように!

製作:熊本国府高等学校パソコン同好会


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