ヒガンバナ開花情報(2009) 昨年の開花情報

秋の訪れを告げるヒガンバナ(彼岸花)

熊本国府高等学校PC同好会


 
平成21年
8月7日(金)
校庭のコヒガンバナ,1本だけ開花。今年は梅雨明けが遅く(8月4日),ヒガンバナのことをすっかり忘れていて,開花(右下写真)に気付かなかった。花の様子から推測すると昨日(6日)開花したもよう。ここ数年では一番早い開花,梅雨明けが遅かったこととの関連は,ヒガンバナの開花はどうなるか? 先週の日曜日(2日、左下写真)に満開だった同じくヒガンバナ科のナツズイセン(夏水仙)は枯れ始めている。
コヒガンバナとは,細胞の染色体数が二倍体(染色体数22個)のヒガンバナで,種子ができるヒガンバナ。普通のヒガンバナは染色体が突然変異で増えて基本数の3倍の染色体を持つ三倍体(染色体数33個),そのため正常な減数分裂を行なえず種子ができず,鱗茎(りんけい,球根)で増える。種無しスイカや種無しブドウは人工的に三倍体を作るのだという。コヒガンバナは「小彼岸花」,普通のヒガンバナより一回り小型で開花時期も一月ほど早いのが特徴,早咲きのヒガンバナを捜せば見つかるかと)
ナツズイセン(2日撮影) 開花した校庭のコヒガンバナ(7日朝撮影)
 ナツズイセン(夏水仙,ヒガンバナ科),夏の水仙の意味でしょうが,水仙と言うよりもヒガンバナですね。コヒガンバナを捜し歩いたとき,誤情報の大半がナツズイセンでした。  コヒガンバナ開花,調べ始めてからでは最も早い。コヒガンバナの開花はヒガンバナより1ヶ月ほど早いというから,これが普通か。熊本は暑すぎて,今までが遅かったのか?
8月12日(水)
最初の1本は枯れてしまいました。他のコヒガンバナも次々と開花するかと期待していたのですが,開花の兆しはありません。不安定な天候が続きますが,まだまだ夏真っ只中の熊本,他はやはり例年通り今月下旬となるのでしょうか。
8月21日(金)
他のコヒガンバナ,開花の兆しは全くありません。1週間ほど前でしたが「ニュースでヒガンバナの開花を伝えていた!」との情報を得たのですが,どこのニュースか分からず未確認。コヒガンバナだったのでしょうか?
9月5日(土)
朝,上益城郡甲佐町の用水路横で今年初めてのヒガンバナの開花を確認,つぼみもありますが,中には白っぽい筋が入ったものも,開花して数日経っている証です。しかし周囲を捜しまわったが他には見つからず,全体的な開花ではなさそうです。夕方,ここ数年早咲きのヒガンバナを発見してきた美里町の三千段の石段付近を訪れると,田んぼに赤い花が点々と,甲佐町のものと似た開花状況,同じ遺伝子を持つヒガンバナか?日本のヒガンバナは全て遺伝的に同一とは限らないようにも,早咲きや遅咲きなどの違いがあるのでは,それとも個性?ところで,三千段付近では昨年同様園芸種(右下マウスオン写真)にも出会うが既に花が散ったものも,先週あたりが見頃だったか。県内の大半のヒガンバナの開花までには少し間がありそうです。ところで,9月に入ってから今日までの熊本市の日平均気温は28.8度,8月下旬より高いとは!
甲佐町と御船町の町境付近で マウスオンは園芸種
甲佐町の用水路横のヒガンバナ 既に白筋が入ったヒガンバナ
9月6日(日)
上益城郡嘉島町の田んぼのあぜ道にも赤いヒガンバナを発見,こちらも昨日のヒガンバナと似た開花状況,同一遺伝子か。上益城郡益城町の木山川沿いの群生地に,1本でも開いているかと期待したのですが,全く見当たりませんでした。全て同一遺伝子で開花も一斉なのでしょう。
9月10日(木)
熊本市東町のアパートの敷地にシロバナヒガンバナが1本だけ開花していました。全体的にはまだまだか。しかし,昨日から朝夕は涼しくなってきました。来週には・・・
9月11日(金)
合志市の方から「庭のショウキズイセン(黄色のヒガンバナ)が開花した」との情報をいただきました。6日に見つけて嘉島町の田んぼのヒガンバナは既に枯れていたとのことです。
今年初めてのシロバナヒガンバナ,周囲には赤や白を帯びた小さな芽が次々! 東町界隈で今年初めての赤い彼岸花,マウスオン写真は甲佐町にて22日撮影
東町界隈の最初の彼岸花はシロバナヒガンバナ。周りには新たな芽も。撮影:2009/09/12 06:30 AM 東町のマンション入り口に赤いヒガンバナ!2009/09/13 7:10 AM
9月13日(日)
東町で赤いヒガンバナも発見,ただ1本だけで,全体的な開花とは言えないようです。山鹿市菊鹿町を訪れましたが,さすがにヒガンバナの町として知れた町,棚田のあぜ道や庭から続く裏山にも,一面燃え広がったような赤い花。まだつぼみや芽が出ていないのも多く,満開はお彼岸ごろだろうと。県内各地,来週末から再来週にかけてが見頃でしょう。
菊鹿町番所の棚田にて,見頃は来週頃でしょうか 民家の庭から続く栗林の下に広がるヒガンバナ
山鹿市菊鹿町番所地区,田んぼのあぜ道や栗林に一面に咲き揃うヒガンバナ。棚田の方はまだ少ないでしょうと,ご自宅の庭から続く裏山のヒガンバナ(右上写真)に案内して戴きました。ここもまだ咲き始めではあるとのことでしたが,まさに「火事花」の雰囲気に感動,ありがとうございました。撮影:2009/09/13 12:00 AM
9月19日(土)
あちこちで開花しています。校庭のヒガンバナも,連休中に次々と開花しすることでしょう。例年に比べて遅いようですが,朝夕の涼しさで一気に開花すると思います。遅れはしましたが,今年も秋の彼岸(23日)を中心に見頃を迎えそうなヒガンバナ,まさに名前通りの「彼岸花」。
9月21日(火)
県内のヒガンバナ,次々と開花。既に枯れたのもありますが,これから芽を出しているもののほうが多いようです。健軍自衛隊通りの側溝に続く崖にロバナヒガンバナ(右下写真)が,ここにはバショウやビワ等々,小さなビオトープ(?)の趣。ところで今年のヒガンバナ,丈が小さいようにも感じます。4~50cmほど,中には2~30cmのも,雨が少ない(この1ヶ月の降水量23.5mm,何と例年の3分の1以下!)せいでしょうか。ところで,校庭のヒガンバナも開花していますが,8月に開花しなかったコヒガンバナが今一緒に開花,これも異常(?)現象。
健軍東小学校と東町の集合住宅庭にて シロバナヒガンバナは22日早朝自衛隊通り,ヒガンバナは20日甲佐町にて
東町界隈にて,撮影:2009/09/19 6:50 AM。 シロバナヒガンバナ(東町)とヒガンバナ(甲佐町)
9月23日(水)
秋分の日即ち彼岸の中日,県内一斉に赤や白のヒガンバナ。我が熊本国府高校の中庭でも紅白のヒガンバナ(左下写真),校門横のコヒガンバナ(右下マウスオン写真)。他にも黄色いショウキズイセンの芽がニョキニョキ,もうすぐ開花か。
マウスオンはシロバナヒガンバナ コヒガンバナにしては遅い開花ですが,ほぼ同時に4本が開花!
本校中庭のヒガンバナとシロバナヒガンバナ(マウスオン,ともに23日撮影) 本校のショウキズイセン(25日撮影)とコヒガンバナ(マウスオン,23日撮影)
赤・白・黄色の三色が同時に!26日朝,本校中庭にて!
赤・白・黄色の三色がほぼ同時に開花,本校中庭にて26日朝撮影。ショウキズイセン(黄色)はヒガンバナ(赤)やシロバナヒガンバナ(白)より遅れて開花するのですが,今年は・・・
9月25日(金)
南阿蘇で撮って来られたヒガンバナの写真(下,24日撮影)を三藤様より頂き,ここに紹介します。ありがとうございました。阿蘇の雄大な景色とヒガンバナ,一味違います。ところで本校でも,ショウキズイセンが開花(右上写真),今中庭で,赤・白・黄の三色(上写真)を同時に観賞できます。
青空にヒガンバナの赤が映える 黄金色の稲穂に赤いヒガンバナ,日本の原風景か
青空の南郷谷,ヒガンバナが真っ盛り 白い雲に青い峰,稲穂に蕎麦とヒガンバナ
10月1日(木)
本校でもヒガンバナやシロバナヒガンバナが枯れ始め,ショウキズイセンの黄色が目立っています。東町中学校の校門付近には三色のヒガンバナが植えてありますが,今は黄色だけに。カラカラ天気が続いていた熊本,一昨日からの恵みの雨のお陰でしょうか,小さなヒガンバナの芽も次々と,今月中旬頃までは咲き続けることでしょう。
10月3日(土)
昨夜までの雨で湿り気を取り戻した土の中からヒガンバナの芽がニョキニョキ,ショウキズイセンが枯れた後に赤いヒガンバナとは。同じ敷地でヒガンバナが枯れてしまったすぐ横に別のヒガンバナの芽が伸び始めています。今年のヒガンバナの咲き方,何か変です。9月中旬に下がった気温が下旬に上昇しました。気温または降水量の影響でしょうか。シロバナヒガンバナはコヒガンバナとショウキズイセンの自然交配種(雑種)ということですが,シロバナヒガンバナの色の違い(赤っぽいと黄色ぽいとか,左下写真),その名残りなのでしょうか。同じシロバナヒガンバナでも種類が色々あるということでしょうか。ヒガンバナへの興味は尽きません。
同じシロバナヒガンバナでも,赤みを帯びたものや黄みを帯びたものが ショウキズイセン(別名ショウキラン)
同じシロバナヒガンバナでも色合いに違いが! 黄色いヒガンバナ「ショウキズイセン」
10月10日(土)
今再び,ヒガンバナが満開!ショウキズイセンも殆ど枯れてしまったというのに。各地で再び赤や白のヒガンバナが元気を取り戻した雰囲気です。3週間前満開だったヒガンバナのすぐ近くで今また別のヒガンバナが満開を迎えています。他にも新しい芽吹きも,更にはこれから開きそうなショウキズイセンも。ところで本校中庭のヒガンバナ(左下写真),渡り廊下の東側だけで開花,西側では枯れたヒガンバナだけで新たな開花の兆しなし,これも不思議!
本校中庭,不思議なのは今再び開花したのは東側にだけ! 第2高校南側フェンス沿いと付近の集合住宅の敷地
校庭でもヒガンバナが再び 2009/10/09 健軍,東町界隈でも 2009/10/10
10月12日(月)
甲佐町,御船町,益城町と,田んぼのあぜ道に次々と赤いヒガンバナ,既に白いスジが入っているものが多いが,今から開花というつぼみも見える。益城町の木山川沿いに2km程続くのヒガンバナ(右下写真)も終盤のようだったが,後数日は見頃が続くでしょう。ところで,稲刈りが終わった後のヒガンバナ,寂しそうに見えたのは気のせいか・・・。
八勢目鑑橋付近で 木山川沿いにて
御船町上野にて 2009/10/12 木山川堤防にて 2009/10/12
10月17日(土)
まだ開花中のヒガンバナが,ショウキズイセンも新たな芽が次々。しかし,日平均気温も20度を割ってきたので,ヒガンバナもそろそろ終盤を迎えることでしょう。ところで本校の中庭に,背丈が極端に低いヒガンバナが開花しています。茎丈が8cmほどだが,花の大きさは他のものと変わらない大きさです。写真はヒガンバナ四方山に!
10月25日(日)
今年のヒガンバナは終わったようです。本校や東町界隈のショウキズイセンもほぼ枯れてしまいました。今年は開花のピークが9月20日頃と10月10日頃の二度(?)あったかのように。ハミズハナミズ(葉見ず花見ず)の別名通り,花が終わったヒガンバナは葉っぱの季節を迎え,冬の光をたっぷり浴びて鱗茎に養分を蓄えます。来秋、再び花を咲かせる為に!
 

 ヒガンバナの開花は日平均気温20~25度が目安らしい。下の表は8月から10月の平均気温(気象庁電子閲覧室を利用)だが,熊本での開花時期はほぼ9月初旬から10月中旬(表の気温が赤文字部分が開花期間,ただし2004年の8月下旬だけは南外輪山麓での開花)。
  2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
8月初旬 30.0 29.0 28.2 28.5 29.2 30.0 28.5 29.9 29.1
8月中旬 29.4 28.4 27.1 29.2 29.1 29.0 30.3 28.6 29.1
8月下旬 26.8 27.1 28.7 28.7 26.8 28.1 29.5 26.2 28.2
9月初旬 25.8 27.8 29.8 25.6 27.7 26.7 27.4 27.2 27.8
9月中旬 25.6 25.5 26.4 26.7 27.2 24.3 27.9 26.0 23.9
9月下旬 23.3 22.8 23.0 23.8 25.4 23.1 27.2 23.6 25.4
10月初旬 21.2 20.4 21.1 21.6 24.7 21.9 25.3 22.0 20.8
10月中旬 19.9 20.3 18.8 19.2 21.9 21.7 19.8 20.7 18.4
10月下旬 18.9 14.2 15.5 17.4 16.2 20.1 18.6 18.0 18.3

 
過去の開花情報: H13年 H14年 H15年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年
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