熊本文学散歩


 

江津湖の文学碑を訪ねて

 本校近くの熊本市民のオアシス「江津湖」には文学碑がいっぱい。熊本近代文学館(県立図書館横)から熊本市立動植物園までの江津湖畔には3km足らずのコースに12基の文学碑。以下、近代文学館(県立図書館)から歩き始めることを前提に紹介します。 

江津湖周辺地図



 
縦横に 水の流れや 芭蕉林
 高浜 虚子

 熊本近代文学館西側の清流に沿って南下すると、芭蕉ばしょうが生い茂る所が、この芭蕉園に
 
産卵の 鯉の刎ねをり 江津朧
阿部 小壷しょうこ

 虚子の句碑から少しに歩いた同じ芭蕉園の中に
 
とどまれば あたりにふゆる 蜻蛉かな
中村 汀女

 芭蕉園から更に進んだ先の左手広場(芭蕉園南隣)の入り口に
 
ふるい寄せて 白魚崩れん許りなり
夏目 漱石

 汀女さんの句碑から更に進んだ広場の左手(芭蕉園南隣)に
 
つゝじ咲く 母の暮しに 加はりし
中村 汀女

 再び湖畔に戻り、水前寺のり自生地などを通り過ぎ、上江津湖の終端である東バイパス手前左手に。元々、対岸の汀女さんの生家の庭にあったそうです。
 
音のよさ まいっ時櫓で 漕いでくれ
富永 兆吉

 東バイパスの江津斉藤橋のすぐ西(南側の遊歩道沿い)に
 肥後狂句の作り方の本「兆吉の肥後狂句 作り方と評釈」も書いておられます。
 
天霧らひ 雪降る湖に寂かなる
光はありて 鴨ら相寄る
綴 敏子

 斉藤橋を潜って(東側)最初の歌碑
 万葉集を恋人として研究し続けた女流歌人
 
流れゆく 水葱に照り添ひ 江津の月
有働 木母寺もっぽじ

 斉藤橋と江津橋の間の2基目
 水葱は「なぎ」と読み、ミズアオイのこと、タイワンナギとは違う種類だが、タイワンナギを指すのでしょう。
 
蜻蛉に 空あり人に 汀あり
藤崎 久を

 斉藤橋と江津橋の間の3基目
 WEB上で「大空の どこかが欠けし 流れ星」という句を見つけ、好きになりました。
 
はなびらを 幾重かさねて夜桜の
あはれましろき 花のくらやみ
安永 蕗子

 江津橋の手前では最後の歌碑
 角川短歌賞、現代短歌女流賞、迢空賞、詩歌文学館賞など、数々の賞に輝く、現代日本歌壇の大御所は熊本人。
 
江津の田の 靄うすうすと 十三夜
志賀 青研せいけん

 江津橋を抜けると、湖畔左手の遊歩道沿いに
 
ひるがへる ときの大きさ 夏つばめ
宗像 夕野火ゆうのひ

 更に湖畔を進んだ動植物園南遊歩道沿い
  
 これ以外にも、水前寺公園や健軍神社付近も併せれば20基ほどの文学碑と出逢うことができます。水前寺で電車を降り、水前寺公園を散策し、近代文学館で知識を磨き、江津湖畔の文学碑巡り、きっと充実したものとなるのではないでしょうか。市立動植物園も巡れば、一日たっぷりのコースとなるのではないでしょうか。夏の朝なら、私たちの「熊本国府高校」にお寄りいただければ、大賀ハスのピンクの大輪も歓迎してくれるはずです。近代文学館から西へ1km足らずです。
 ここに紹介した11名の方のうち、以前から名前を知っていたのはわずか4名、何とも恥ずかしいですね。これから勉強しなければ・・・。ところで、文学碑には設置基準というのがあるのでしょうか。誰でも文学碑を公共の場所に建立する事ができるのでしょうか。本ページを作成している最中、ふと頭をよぎった疑問でした。
<制作>熊本国府高等学校PC同好会
本ページのトップへ 撮影:2006/08/01 最終更新:2008/07/28

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