面接指導その1

(マナー指導は教育になりうるのか)

普段、マナー指導に関心がない現代っ子も二学期になって就職試験、進学試験のシーズンが近づくと慌ててくるようです。
面接試験は、あくまでも基本的なマナーができているかどうかが試されるものです。
従って、面接用のマナーが特別にあるわけではないことを認識させるべきではないでしょうか。

  1. 「はい」の返事の仕方

    名前を呼んで出席を取ると、現代の高校生は意外とできないのに驚きを感じます。
    声が出ない。真っ直ぐ立てない。足を広げたままである。視線をこちらに向けていない。など欠点だらけです。
    「はい」の返事は、幼児期の早い時期に親は躾ているはずです。幼稚園、小学校でも必ず教えているはずです。なぜ、高学年になったらできなくなるのでしょう。
    面接試験に、あるいは職場で返事ができないのでは失格です。
    返事の大切さやいけない返事(気のない返事、重ね返事など)を生徒に考えさせましょう。
    簡単なことですが、何度か練習させることが必要のようです。

     

  2. ノックの仕方、ドアの開け方

    まだ客の立場である受験生がなぜノックをしなければならないのか不思議でなりませんが、これもビジネスマナーの練習の一つと考えさせて下さい。
    職場では、部屋に入る場合有人無人にかかわらず必ずノックすることを教えます。学校での職員室、教官室などの躾もそのための指導でしょう。無論、案内の人が居る場合はノックは必要としません。
    ノックの仕方も、会社によってはノックの数を決めてあるとか(例えば、部屋の場合は三つ、トイレは二つなど)あるいは和室の場合は声をかけるとか、茶室の場合は咳払いで合図するとか説明してやると生徒たちは関心をもって聞いているようです。
    ドアのノブの取り方は、無意識にする場合はきちんとできるのですが、マナーなどとあらたまると変な格好をしてしまいます。
    あまり生徒を脅かさないで行ったら良いと思います。女生徒の場合は、両手で開け閉めをさせた方が無難なようです。
    ドアを閉める場合、後ろ向きになってきちんと閉めさせることが肝心かと思います。
    面接には特別なマナーはないと思いますが、ドアを後ろ手で閉めた場合チェックされてしまうようです。
    ドアは動きますので危険な場合があります。必ず後ろに人がいないか確かめて閉めることが大切です。
    和室の礼法に詳しい方が指導する場合、後ろ姿を見せてはいけないとされていますが、ともすればこの方法は後ろ手に見えることがありますのでご注意された方がいいでしょう。
    ドアを閉める場合、必ず足は揃えておくべきでしょう。
    足を広げているとだらしなく見えます。
    次の述べる第一印象になりかねません。


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