躍進する熊本国府高等学校

本年度から全学科全学年男女共学化(平成9年度)

校長 星子孝之

星子校長の写真 今年4月、明るい陽ざしのなか熊本国府高等学校に赴任した。スペインガラ調オレンジ色の屋根が白色の壁によく調和した南欧を思わせる校舎に、太陽の光が映え美しい。本校のすぐ近くには、熊本を代表する水前寺公園や江津湖があり、緑と水が豊かなところである。人間は、この地で営々として命を育み文化を築いてきた。本校の校名は、肥後の国の国府に由来しているが、人間が生活するのに適した豊かな地に、政治経済の中心があったことはうなずける。由緒あるこの地は、学び人格を陶冶するには実にふさわしい場所であると思った。

 本校は、昭和16年熊本女子商業学校として出水町今に創設された。その後、大戦後の学制改革により昭和23年に熊本女子商業高等学校となり、昭和56年現在地国府2丁目に校舎を全面移転した。更に平成6年4月に普通科を設置し、校名も学校法人泉心学園熊本国府高等学校と改め平成7年4月には男女共学を施行し、本年4月には全学科全学年男女共学となり、男子生徒は42%を占めるにいたった。

 本校には、商業高校として有能な産業人の育成を目指し実務教育を重視してきた伝統がある。過去大阪大丸百貨店・大阪センコー運輸会社の実習や医療保険事務講習などを実施したことはそのことを物語っている。また他校に先駆け逸早く昭和46年に情報処理科を設置し、更に平成3年には新しい商業数育にふさわしいコンビユータ、ネットワークシステムが完成した。その実績は高く評価され、平成6年には文部省・通算省が推進しているい100校プロジェクト(ネットワーク利用環境提供事業)に選定され、平成9年4月には再び新100校プロジェクトにも選定された。また、生徒の現在の学習の励みとし、将来の産業人として力をつけるため、珠算、簿記、ワープロ、情報処理など各種の検定試験、上級資格取得を生徒に奨励している。今後も商業に関するスペシャリストの育成を目指した教育に力を入れていきたい。

 普通科の設置にともない進学指導が重要になり、進路指導の徹底を期している。進路を考えることは人生を考えることであり、人間としてのあり方生き方について生徒の思索を深めさせ、志を立て、自分の能力を生かす道を考えさせていきたい。

 本校の建学の精神は、全人数育を基盤としている。その教育の特色として礼法教育がある。礼法教育は、昭和63年から実施し、精神と行動の美しさを養い、品位を高め、豊かで温かな人間関係を醸成することができるようにして社会に送リ出してやリたいとの願いがこめられている。機械文明が発展すればするほど人間関係は希薄になっていく、人間関係の重要性を思うと礼法教育は大切である。

 部活動は、心身の健全な育成をはかり、充実した学校生活を送り、豊かな人間性や社会生活に必要な資質を身につけさせる上で大切な教育活動であり、本枚ではこれを重視してきた。今年も4・5月でバスケットボール(女子)が南九州大会で優勝、ハンドポール(女子)が県大会で優勝、ソフトポール(女子)が同じく県大会で優勝、陸上競技も県大会で上位入賞を果たしている。文化部では伝統ある珠算が県大会で団体総合2位に輝き全国大会に出場する。昨年度、合志町に第2グラウンドを設け、男子体育部活動も盛んになってきた。特にサッカーの活躍はめざましく、創部2年目にして県下新人大会においてベスト4の成蹟を収め今後の活躍が期待されている。

 これまで女子生徒に対しては西泉寮(収容150名)があったが、男子生徒には寮がなかった。そこで男子の遠距離通学生の便をはかるため、広さ1829平方メートル、4階建30室、120名を収容できる吹き貫きのある明るい寮を目下建築中である。今年8月には完成の予定であり、9月から入寮できることになる。

 さて、時まさに激動期であり、教育は今、量的拡大期から質的充実期に移り、量的拡大にともなう多様性を失うことなく、教育の質を高めていかなければならない容易ならざる時期にきている。このような状況のなか永遠なるものを見極め、時代とともに変化するものを鋭敏に受けとめ、未来に向けて教育を創造し、本校の進むべき道をより確かなものにしていかねばならない。平成9年度本校志願者は2000名を越えた。中学生の本枚への熱いまなざしを感じ、その期待に応えるべく一層精進していきたいと考えている。

平成9年6月

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