和泉雅子さんとの北極遠征

「水や空気、命、優しい心」が、いかに大事なものか!

 1993年4月30日のことでした。本校の生徒10名が北極圏のコーンウォリス島のレゾリュート(人口160人の小さなイヌイットの村)を目指して旅立ちました。
 女優の和泉雅子さんのご招待でした。和泉さんの当初のもくろみ通り、10名の生徒達はそれぞれに、「水や空気、命、優しい心、普段は当たり前に思っていたものが、いかに大事なものだったのかを痛切に感じることができた」といったような、お金で買えない貴重な体験を味あうことができました。
『北極での1枚』

以下、簡単な日程と隊員達の感想です。


  • 4月30日(金)
    熊本から羽田空港、成田空港を経由して、日付変更線のおかげで同日バンクーバーへ。飛行機を乗り継いでエドモントンへ。到着後市内のホテルへ。
  • 5月1日(土)
    朝、エドモントン空港へ、コーンウォーリス島のレゾリュート村へ。到着後ロッジへ。夕食後、防寒装備の支給、サイズ合わせ等。(レゾリュート・ロッジ泊)
  • 5月2日(日)
    午前中レゾリュート村の見学。午後、チャーターフライトでビーチェイ島を往復。4億年前の化石を探す。(レゾリュート・ロッジ泊)
  • 5月3日(月)
    グリフィズ島へ、スノーモービルとそりで凍った海の上を移動。イヌイットの伝統的な氷の家「イグルー」作りに挑戦。(レゾリュート村より25km)(氷上キャンプ)
  • 5月4日(火)
    午前中、再びスノーモービルとそりでレゾリュート村に戻る。午後、カルマルタリック・スクールを訪問。交歓会。(レゾリュート・ロッジ泊)
  • 5月5日(水)
    レゾリュート村の遺跡、水族館等を見学。夕刻、エドモントンへ向けて出発。(エドモントン・ホテル泊)
  • 5月6日(木)
    午前、エドモントン空港へ、帰途につく。バンクーバー場空港で乗り換えて成田へ。
  • 5月7日(金)
    日付変更線を通過し、夕刻、成田空港着。
  • 5月8日(土)
    熊本帰着。

『ここに行って来ました』

遠征隊員達のことば

「氷が、白でも透明でもなく、北極の空と同じ色をしていたのにはビックリ。」
「寒さってチクチクするような痛みがあるのですね、初めて知った。」
「寒さとか、白一色の世界とか、テレビや雑誌を見て知っているつもりになっていた。だけど、体験してみないと実際は解りません。」
「磁石がクルクル回って、北がどっちか解らない。」
「太陽が沈まず、時間の感覚がなくなる。何時になっても明るいから、ついいつまでもおしゃべりしてしまう。」
「大自然の中では、自分たちだけでは何もできなかったことがいやだった。何不自由なく生活している私たち、もっとたくましくならなければ。」
「知らないということがこんなにも恐いこととは思わなかった。どれだけの服を着ていれば、凍傷にかからないのか、北極クマが出たらどうする。すべて和泉さんの指示がなければ動けなっかった。」
「水がこんなに貴重なものとは思わなかった。周りは氷だらけというのに。」

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